重ね煮コラム

【四毒】小麦は本当に悪なのか? 日本人の食文化と“食べ方”から考える

「小麦は体に悪い」そんな言葉を聞く機会が増えました。

パン。パスタ。ラーメン。毎日のように食べているからこそ、不安になる人も多いと思います。

けれど、日本人は昔から小麦を食べてきました。では、何が変わったのでしょうか。

この記事では、

・日本人と小麦の歴史
・現代の食べ方との違い
・小麦との付き合い方

を、風土と食文化の視点から考えていきます。

 

なぜ今、「小麦抜き」をする人が増えているのか

「小麦が体に悪い」といった話題が、SNSやテレビなどで頻繁に取り上げられるようになっています。

パンをやめた。
麺を減らした。
グルテンフリーを始めた。
そんな人も多いと思います。

実際に、小麦を減らしたことで、体調の変化を感じる人がいるのも事実です。

けれど、ここで一度、立ち止まって考えたいのです。本当に問題なのは、“小麦そのもの”なのでしょうか。

四毒で「小麦抜き」をする人が増えている

最近では、「四毒」という考え方から、小麦を避ける人が増えています。

四毒とは、

・小麦
・甘いもの
・油
・乳製品
を減らす考え方です。

特に、

・アレルギー
・便秘
・慢性的な不調

を感じている人の中には、食事を見直すきっかけとして、取り入れる人もいます。

ただ、大切なのは、「悪いから抜く」ではなく、“なぜ負担になるのか”を知ることだと思います。

日本人は昔から小麦を食べてきた

一方で、日本人は昔から小麦を食べてきました。ほうとうやお焼き、すいとんなど、各地には、小麦を使った郷土料理があります。

つまり、小麦そのものが、日本人にとって完全に異質な食べ物だったわけではありません。昔の日本人は、自分たちの風土や体に合わせながら、小麦を取り入れてきたのです。

だからこそ、「小麦は悪」という単純な話ではなく、“どう食べてきたのか”を見ることが大切だと思います。

 

日本人は、小麦をどう食べていたのか

日本人は、昔から小麦を食べてきました。

けれど、今のように、パン、パスタ、ラーメンを毎日のように食べていたわけではありません。

小麦は、ごはんの代わりではなく、“暮らしを支える食べ物”として使われてきたのです。そこには、日本人ならではの食べ方の知恵がありました。

ほうとう・お焼き・すいとんなどの小麦文化

日本各地には、小麦を使った郷土料理が残っています。

山梨の「ほうとう」。
信州の「お焼き」。
すいとん。

どれも、小麦を水で練り、野菜や汁物と合わせて食べる料理です。今のように、小麦だけを大量に食べる食文化ではありませんでした。

季節の野菜と一緒に煮込む。家族で分け合って食べる。そんな食卓の中で、小麦は取り入れられてきたのです。

 

小麦は“水で練って”食べられていた

日本人が小麦を食べるときに特徴的なのは、“水で練る”という調理法です。小麦粉をそのまま使うのではなく、水と合わせてこねることで、うどんや団子、すいとんなどの形にして食卓にのせてきました。

そうして、汁物や煮込み料理の中で食べることが多かったのです。

今のように、
油をたっぷり使って焼く。
砂糖を加える。
発酵させてふくらませる。
そんな食べ方ではありませんでした。

野菜と一緒に煮込む。
温かい汁物として食べる。
よく噛んで食べる。

そこには、“お腹を満たす”だけではなく、体に負担をかけすぎないための知恵もあったのだと思います。

ごはんが中心で、小麦は“暮らしを支える食べ物”だった

日本では、長い間ごはんが主食として食卓の中心にありました。けれど昔は、米は今のように自由に食べられるものではありませんでした。年貢として納める大切な作物でもあり、米は“ハレの日”に食べる特別な存在だった時代もあります。

そのため、日々の暮らしの中では、雑穀、小麦、野菜を組み合わせながら、食卓を支えてきました。小麦は、米の代わりに大量に食べるというより、“かさを増やし、暮らしを支える食べ物”として使われていたのです。

だからこそ、今のように、パンや麺を毎日の主食として大量に食べる食文化とは、大きく違っていました。

小麦で不調を感じる人が増えている理由

今、「小麦を食べると体調が悪くなる」そう感じる人が増えています。

けれど、問題なのは、“小麦だけ”なのでしょうか。

昔の日本人も、小麦を食べていました。でも、今とは食べ方がまったく違います。

パン・パスタ・ラーメンが日常になった

昔の日本では、小麦は補助的な存在でした。

けれど今は、
朝はパン。
昼はラーメン。
夜はパスタ。

というように、小麦が食事の中心になっていることもあります。さらに、間食もクッキーやケーキ。気づかないうちに、一日中小麦を食べている人も少なくありません。

小麦だけではなく、油や砂糖も増えている

昔の「ほうとう」や「すいとん」は、水で練り、野菜と一緒に煮込む料理でした。

一方、今のパンや洋菓子、パスタには、
油。
砂糖。
添加物。
さまざまなものが一緒に使われています。

つまり、昔と今では、“同じ小麦”でも、食べ方が大きく変わっているのです。

“食べ方”そのものが変わっている

今は、パンだけ。麺だけ。そんな“単品の食事”も増えました。

忙しい朝にパンを片手で食べる。
短時間で麺を流し込む。
そんな食べ方も、昔の日本にはあまりなかったものです。

昔のように野菜や汁物を組み合わせて、ゆっくり食べる食卓から、単品で済ませる食事が増えたことで、腸への負担が大きくなっています。食物繊維やミネラルの不足、消化のリズムの乱れも、体調不良を感じやすくなった原因のひとつです。

だからこそ、「小麦が悪」という単純な話ではなく、“何と一緒に、どう食べているのか”を見ることが大切なのだと思います。

 

「グルテンフリー」だけでは変わらないこともある

「小麦をやめれば体が変わる」そう思って、グルテンフリーを始める人も増えています。

実際に、小麦を減らしたことで、体調の変化を感じる人がいるのも事実です。けれど“グルテンフリーにしたのに変わらない”“辛くて続けられない”そんな声も少なくありません。

本当に大切なのは、「何を抜くか」だけではなく、食事全体を見直すことです。

「抜くこと」が目的になっていないか

小麦を抜いた代わりに、グルテンフリーのお菓子、加工食品、糖質の多い代替食品、ばかりを食べていては、体は変わりません。

「小麦を抜くこと」そのものが目的になってしまうと、本来見るべき毎日の食べ方が見えなくなってしまいます。だからこそ、「何をやめるか」だけではなく、食事全体を見ることが大切なのです。

大切なのは、“何を食べるか・食べないか”より“どう食べるか”

同じ小麦でも、
野菜と一緒に食べるのか。
汁物と合わせるのか。
油や砂糖をたっぷり使うのか。
それによって、体への負担は変わります。

本来の食養生は、「これが悪」「これは禁止」と極端に考えることではありません。

ごはんと汁物、旬の野菜や魚。そんな、日本人に馴染んできた食卓に戻していくこと。それが、体を立て直す土台になるのだと思います。

 

重ね煮アカデミーが考える“小麦との付き合い方”

重ね煮アカデミーでは、「小麦を完全にやめる」ことよりも、“体に負担をかけない食べ方”を大切にしています。

まずは朝食をごはんに変えてみる

現代の朝食はパンが定番になりがちですが、ごはんに変えてみることで体調の変化を感じる方が多いです。パンに比べてごはんは余計な油や砂糖を使わず、胃腸への負担も抑えやすいという特徴があります。

実際に「ごはんと汁物だけ」のシンプルな朝食にしたことで、便秘が改善したり、朝から元気に過ごせるようになったという声も届いています。まずは一週間、朝のパンをごはんに置き換えるだけでも、家族の体調や気持ちに変化が現れるかもしれません。

粉物中心の食生活を見直す

パン。
麺。
お菓子。
気づかないうちに、一日中“小麦”になっている人も少なくありません。

だからこそ、「ゼロにする」ではなく、“続きすぎない”ことが大切です。

ごはんを中心にする。
野菜や汁物を増やす。
粉物を“たまに楽しむもの”にする。
そんな小さな積み重ねが、体への負担を減らしていきます。

「小麦は悪」と切り離すのではなく、日本人の体と、日本の風土に合った食べ方を知ること。それが、重ね煮アカデミーが大切にしている食養生の考え方です。

 

まとめ|問題なのは「小麦そのもの」だけではない

ここまで見てきたように、問題なのは、「小麦そのもの」だけではありません。昔の日本人も、小麦を食べてきました。

けれど、
水で練る。
野菜と合わせる。
汁物として食べる。

そんな、今とは違う食べ方をしていました。

一方、現代では、
パン。
パスタ。
ラーメン。
スイーツ。

そこに、
油。
砂糖。
加工食品、が重なり、小麦が“主役”になっています。

だからこそ、「小麦は悪だから抜く」という単純な話ではなく、“何を、どう食べているのか”を見ることが大切なのだと思います。

本来の食養生は、「これはダメ」「これは禁止」と極端になることではありません。日本人の体と、日本の風土に合った食べ方に戻していくこと。それが、体を支える土台になります。

重ね煮アカデミーでは、「何を食べるか」ではなく、“どう食べるか”を大切にしています。

ごはん。
汁物。
旬の野菜。

そんな、昔から日本人の体を支えてきた食卓を、今の暮らしの中で無理なく続けていく。それが、家族の体を守ることにつながると考えています。気になる方は、体験クラスや無料メルマガでも、詳しくお伝えしています。

 

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この記事を書いた人
田島恵 重ね煮料理研究家/重ね煮アカデミー®代表

田島 恵
重ね煮料理研究家 / 重ね煮アカデミー®代表

鎌倉の重ね煮アカデミー®にて、野菜嫌いのお子さんやアレルギーのお子さんをお持ちのママ、料理が苦手なママに心身のバランスを整えるための知恵とレシピをお届けしています。

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