今日は全6回の養生基礎クラスの最終回、
油についてお話させていただきました。
オイルブームなる言葉があるようです。
1998年ころのオリーブ油
まだ記憶に新しいココナッツ油
最近の亜麻仁油。
私は流行があるものは嗜好品と捉えています。
嗜好品とは、毎日摂取したいものではない
楽しみとしていただくもの。
油の場合は、お料理にコクや香りを出したい時に使うもの。
かけたり飲んだりして毎日摂取すべきものではないということ。
ここで油への認識の変遷を辿ってみたいと思います。
1.戦後、バターが高価であること、植物性原料由来のため
ヘルシーを売りにしたマーガリン流行。
バターよりマーガリンが良いという認識。
↓
心疾患、心筋梗塞へのリスクが分かり
トランス脂肪酸であるマーガリンは悪者。
2.必須脂肪酸のω6脂肪酸は悪玉コレステロールを減らしてくれる。
コーン油、ひまわり油、胡麻油を摂ろう。
↓
ω6は善玉コレステロールまで減らしてしまう。
心筋梗塞のリスクがあるので、摂取は減らした方が良い。
↓
ω3脂肪酸のえごま油、しそ油、亜麻仁油も摂ろう。
↓
ω6を少なめに、ω3を多めに摂るのが理想である。
最後の結論が今落ち着いているところでしょう。
なので今は、亜麻仁油ブーム。
油について、わずか数十年でこれだけ認識が変わるのです。
理由は人の健康に影響が出てきたから。
言い換えると、悪い影響が出なければ分からない。
そんな情報を信じていいのか、ということになります。
私が生徒さんへお伝えしたのは、
迷った時は一物全体食に照らし合わせること。
抽出したものでなく、
例えば胡麻油より胡麻というように
もとの食品から摂取することを第一に考えること。
私たちの身体に馴染んでいるものを食べること。
それが動物実験や分析学からの結果での情報でなく
私たちの身体に長年にわたって取り込まれ、
消化、吸収排泄されてきたものだから。
そうすることで、難しく考えずとも
食べ過ぎ、摂り過ぎを防ぎ、
バランスよく摂取することが出来ます。
そして、最も大切なことは
耳を外の情報ばかりに向けずに
自分の身体に向けること。
身体の声を聞こう、ということ。
油の摂り過ぎは倦怠感や疲労感を生み出します。
身体が喜んでいるか
美味しいか
そこを基準にするだけでも
摂り過ぎは減らせるのではと思います。
これからの情報化時代、
自分の中に判断の軸を持つことが
ますます大切になってくると思っています。
こちらも参考にしていただければ幸いです。
油と上手につきあう①
油と上手につき合う②
油と上手につき合う③