食べるうえで大切にしていることはごまかさないこと。
素材の味をごまかさない。
自分の舌をごまかさない。
自分の心をごまかさない。
重ね煮アカデミーでは、生クリームの代わりに豆腐クリーム、唐揚げの代わりに大豆ミートというような〇〇に似せたそっくりさん料理は作りません。
その理由についてお伝えします。
ごまかしから生まれるのは我慢
かくいう私も、実は重ね煮を学び始めて、息子の身体に顕著な改善が見られた時に自分が好んで食べてきたものが息子のアレルギーの原因となり、自分がよかれと思って作ってきた料理やおやつも
実は息子のアレルギーの引き金となっていたのだと知った時に、〇〇はダメ!△△は良くない!というように、頭の中には食べてよいものよりも、ダメなものばかりが浮かんでいました。
砂糖、油脂、乳製品、卵をいかに減らすかに夢中になり、
ココアの代わりにキャロブパウダー
砂糖の代わりにメープルシロップ、甘酒、ドライフルーツ
バター、卵の代わりに豆腐、油、雑穀
というように代用品を使って美味しいケーキを作ることに精魂を費やしていました。
当時は、あらゆる種類の雑穀が家にあり、材料費もかなりかかった記憶があります。「なかなか美味しい。」頑張っている私自身は思っていたのですが、意外にもよく食べるはずの息子の食べっぷりが良くない。
煮りんごや蒸し煮したさつまいも、とうもろこし、白玉団子、果物を煮た甘みで作ったゼリー
おにぎりの方を美味しそうによく食べることに気が付きました。そんなある日「おいしくない?」と聞くと、「う~ん、おいしいけど、あじがこいの。」と答えたのです。
それを聞いて、私の中です~っと落ちたものがあり、食べ過ぎない方がよいものの代わりを求めるのでなく身近にあるのもの、食べられるもので十分美味しいものが作れる、そしてそれが息子の舌にも合うことに気がつきました。
実際、私自身もこのケーキをいくら食べても、やっぱり本物の生クリームやチョコのケーキとは違うという否めない気持ちがあったことに気が付きました。
そんな経緯を経て今は、豆腐を使った生クリームや肉にみせかけて大豆ミートや雑穀を調理したりすることは、豆腐や雑穀などの素材にも申し訳ない気がします。
誰かのそっくりさんになるように調理されるなんてかわいそうだな、と。
素材の味をしっかりと出して美味しくいただきたいと思うのです。
メリハリをつける大切さ
何かの代わりはあくまで代わりであってそっくりさんにはなれても、舌も心も満足する本物にはなれないのです。
お肉や乳製品、卵などの動物性食品や砂糖は摂り過ぎが良くないのであって、食べる時は良質のものを大切に食べたい、そうすると心も身体も満足すると思います。
私自身は「ハレの食」と「ケの食」のメリハリをつけるように心がけています。
食べすぎたと感じたら、翌日は減らす。
摂りすぎたと感じたら、数日控える。
1週間単位で大まかにとらえています。
なので、コーヒーの代わりに玄米コーヒーを飲むということはせず(玄米コーヒーがお好きな人は別として)大切な人との時間、一人でほっとしたい時にゆったりした気分でいただきます。
もちろん生クリームのケーキもいただきます。それも素材の味♡ですからね。
ただ、体調が良くない時、取りあえず、というような余裕のない気分の時には摂らないように気を付けています。
いかがでしたでしょうか?重ね煮アカデミーの「食」についての考え方が伝われば幸いです。