「お兄ちゃんは食べるのに、弟は食べない」
「こっちの子は魚が好き。でも、もう一人は嫌がる」
兄弟で好き嫌いが違うと、毎日のごはん作りに困りますよね。
ひとりが「これ嫌い」と言えば別のおかずを出し、もうひとりにはまた違うものを用意する。気がつけば、1回の食事のために2種類、3種類と作っているご家庭もあるかもしれません。
けれど、兄弟で好き嫌いが違っても、ごはんまで別々にする必要はありません。
好き嫌いはあっていい。
どうしても食べられないものは残してもいい。
でも、「嫌い」と言うたびに好きなものを別に用意することとは分けて考えたいのです。
今回は、兄弟で好き嫌いが違うとき、毎日のごはんをどう考えればいいのかをお伝えします。
兄弟で好き嫌いが違うのは、珍しいことではありません

同じ家で育ち、同じごはんを食べていても、兄弟の好き嫌いが同じになるとは限りません。
上の子はピーマンを平気で食べるのに、下の子は一口も食べない。お姉ちゃんはきのこが好きなのに、妹は食感を嫌がる。そんなことは珍しくありません。
兄弟でも、味覚や噛む力の育ち方はそれぞれ違う
子どもは一人ひとり、味の感じ方や噛む力、食べ物に慣れていくペースが違います。
同じ野菜でも、「苦い」「硬い」「噛みにくい」「口の中に残る感じがイヤ」と感じる子もいれば、まったく気にならない子もいます。
だから、兄弟で同じものを食べて育っていても、食べられるものに違いがあって不思議ではありません。
大切なのは、「兄弟なのに、どうして?」ではなく、「今はこの子には食べにくいんだな」と見ることです。
「お兄ちゃんは食べるのに」と比べなくていい
兄弟で好き嫌いが違うと、つい、「お兄ちゃんは食べているよ」と言いたくなることもあります。
けれど、お兄ちゃんが食べられることと、その子が今食べられることは別です。比べるより、「今日はこれは食べられなかったんだね」くらいで大丈夫です。
小さいころは苦手だったものが、成長すると何ともなく食べられるようになることもあります。今食べられないからといって、ずっと食べられないとは限りません。
「嫌い」と言われるたびに、別のものを用意していませんか?

ここで一度考えてみてほしいことがあります。
子どもが、「これ嫌い」「食べたくない」と言ったとき、すぐに別のおかずを出していないでしょうか。
もちろん、本当に苦手でどうしても食べられないものはあります。
でも、「食べられない」のと「今は食べたくない」のは同じではありません。
「食べられない」と「食べたくない」は同じではない
味やにおい、食感がどうしても苦手で、口に入れること自体が難しい。
そんなものを無理に食べさせる必要はありません。
一方で、「今日は魚よりお肉がいい」「ごはんよりパンが食べたい」ということもあります。
そこで毎回、「じゃあ別のものを作ろう」と好きなものが出てくると、子どもにとっては「食べたくないものは食べなくても、別の好きなものが出てくる」という流れになります。
だから、「嫌い」と言われたときにすぐ別メニューにするのではなく、
本当に食べられないのか。
それとも今は食べたくないだけなのか。
少し様子を見てみてもいいのです。
好き嫌いがあることと、好きなものだけ食べることは違う
好き嫌いがあること自体を、悪いことにする必要はありません。大人にだって苦手な食べ物はあります。
でも、苦手なものがあることと、好きなものだけを食べることは別です。
たとえば、その日の食卓に、ごはん・味噌汁・煮物が並んでいたとします。
煮物の中のナスがどうしても苦手なら、ナスだけ残してもいい。
でも、「ナスが嫌だから、代わりにウインナーを出して」というように別のおかずを用意する必要はありません。
食べられないものは残す。
でも、家族のごはんは変えない。
このくらいでいいのです。
好き嫌いは違っても、家族のごはんは同じでいい

兄弟で好みが違うと、「二人とも食べられるものを作らなくちゃ」と思ってしまいます。
けれど、全員がすべての料理を好きになる必要はありません。
大切なのは、全員が同じものを完食することではなく、家族で同じごはんを囲むことです。
兄弟それぞれに別メニューを作らなくていい
兄は煮物を全部食べる。
弟は大根だけ食べて、人参は残す。
妹は汁だけ飲む。
それでも構いません。
同じ料理を食卓に出して、その中から今食べられるものを食べる。
それなら、お母さんが兄弟それぞれに別の料理を作る必要もありません。
食卓は同じ。食べ方はそれぞれ。
このくらいに考えてみてください。
食べられないものは残してもいい
「せっかく作ったのだから全部食べてほしい」と思う気持ちは自然です。
でも、どうしても食べられないものまで無理に食べさせなくても大丈夫です。
たとえば、重ね煮の味噌汁に大根、人参、きのこが入っていたとして、今日はきのこだけ残す。それでもいいのです。
ごはんを食べて、汁を飲んで、大根は食べられた。
それなら、その日の食事として十分と考えてみる。
全部食べられたかではなく、何を食べられたかを見る。
その方が、毎日の食卓もずっと穏やかになります。
苦手な食材はその子の器には入れなくてもいい
どうしても苦手な食材があるなら、その子の分だけ別の料理を作る必要はありません。
たとえば、家族の味噌汁にナスが入っていて、その子がナスをどうしても食べられないなら、その子の器にはナス以外の具と汁を盛ればいいのです。
家族は同じ味噌汁を食べる。
でも、器の中まで全員まったく同じでなくていい。
「ナスを食べなかったら、栄養が足りなくならない?」と心配になるかもしれませんが、煮た汁には食材のうま味や一部の水溶性の栄養素も移ります。また、一度の食事で特定の野菜を食べなかったからといって、すぐに栄養不足になるわけではありません。
大切なのは、ひとつの食材を何としても食べさせることではなく、毎日の食事全体でいろいろな食材をとっていくことです。
今日はナスを器に入れなくてもいい。
でも、だからといって家族の料理からナスそのものをなくしてしまう必要もありません。
料理は家族で同じ。盛り付けはその子に合わせていい。
これくらいに考えてみてください。
重ね煮にすると、苦手な野菜も食べられることがあります

重ね煮アカデミーでは、
「ピーマンが嫌いだったのに、重ね煮なら食べました」
「普段は野菜をよけるのに、この味噌汁は食べました」
という声をいただくことがあります。
その理由のひとつは、野菜のクセがやわらぎ、全体の味がまるくなることです。
単品だとクセが強い野菜も、重ね煮にすると食べやすくなる
子どもが野菜を苦手に感じるとき、理由は「味」だけではありません。
苦みが気になる。
香りが強い。
食感が苦手。
口の中に残る感じがイヤ。
そんなふうに、野菜それぞれのクセが強く出ると、食べにくく感じることがあります。
とくに、ピーマンやナス、きのこ類などは、単品で調理すると香りや食感が目立ちやすく、苦手な子も少なくありません。
「嫌いだったのに、重ね煮なら食べられた」という子も
実際に、重ね煮アカデミーでは、「ピーマンは嫌いと言っていたのに、重ね煮にすると食べました」というお子さんもいます。
大切なのは、「ピーマンを食べさせなくちゃ」と頑張った結果ではないということです。家族と同じごはんを食べる中で、「あれ?これは食べられる」という経験が増えていったのです。
重ね煮にすれば必ず好き嫌いがなくなる、ということではありません。でも、調理の仕方が変わることで、それまで苦手だった食材を食べられることはあります。
「今は嫌い」を、ずっと嫌いだと決めなくていい
子どもの好き嫌いは、ずっと同じとは限りません。
小さいころはナスが大嫌いだったのに、成長してから好きになった。そんな子もいます。
だから、「この子はナス嫌い」「この子はピーマンを食べない子」と早くから決めなくていいのです。
今は食べなくてもいい。でも、またいつか食卓で出会えるようにしておく。
するとある日、「食べてみようかな」となることがあります。
好き嫌いを今すぐなくすことよりも、食べ物との出会いを長い目で見ていくことを大切にしたいですね。
まとめ|別メニューを増やすより、家族で同じごはんを

兄弟で好き嫌いが違うことは、珍しいことではありません。味の感じ方も、噛む力も、食べられるようになるタイミングも一人ひとり違います。
だから、「お兄ちゃんは食べるのに」と比べなくていい。
どうしても食べられないものを、無理に食べさせる必要もありません。
でも、「嫌い」と言われるたびに別メニューを作る必要もありません。
家族には同じごはんを出す。
その中で、食べられるものを食べる。
苦手なものは残していい。
また別の日に、違う料理で出会えばいい。
重ね煮なら、食材それぞれの味が重なってまるくなじむため、今まで苦手だった野菜を食べられることもあります。
そして何より、好き嫌いは違っても、家族の食卓はひとつでいい。
兄弟それぞれのために何品も作り分けるのではなく、家族みんなで同じごはんを囲む。そんな毎日の食卓を、重ね煮アカデミーでは大切にしています。
「子どもの好き嫌いに振り回されず、家族みんなで食べられるごはんを作りたい」という方は、重ね煮アカデミーの無料メルマガで、毎日のごはんを整えるヒントを受け取ってみてください。


